経済産業省は3月10日、「健康経営銘柄2025」選定企業として29業種53社を発表しました。これは各業種からその年の健康経営に優れた企業を健康経営銘柄として認定するものです。今年で11回目、マルハニチロ (水産・農林業) 、石油資源開発 (鉱業) 、日本国土開発 (建設業) 、ヤクルト本社 (食料品)などが選定されています。
〇健康経営という判断基準
一昔前、その企業の社風・体質を表すマイナス言葉として「ブラック企業」がありました。長時間労働やサービス残業など劣悪な労働が通常化している企業のことを指しますが、ここ10年でそうした環境が問題となります。過労死という痛ましい事件も起こっており、企業に対する世間の判断基準も様変わりしています。
その1つが健康経営という考え方です。健康経営とは、従業員の健康管理を経営課題として捉え、その実践を図ることで従業員の健康を維持・増進し、会社の生産性向上を目指す経営手法です。行政も後押ししています。具体化には冒頭で触れた健康経営銘柄としての認定、また健康経営優良法人として、大規模法人部門の上位層には「ホワイト500」、中小規模法人部門の上位層には「ブライト500」の冠を付加するなど、健康経営に取り組む企業を「見える化」し、社会的な評価を受けられる制度が確立されてきました。
フォームの始まりフォームの終わり 2022年、経済産業省は健康経営への取り組みを「健康投資」と呼び、次の連鎖が起きて企業を発展させていくと発表しました。
人的資本に対する投資=従業員への健康投資は
→「従業員の増進や活力向上」
→「経営問題解決に向けた基礎体力の向上」
→「組織の活性化と生産性の向上」
→「イノベーションの源泉の獲得・拡大」
そうした健康経営がなされれば、
→「優秀な人材の獲得」
「人材の定着率の向上」
「業成長ポテンシャルの向上」
結果として
→「業績向上・企業価値向上」
この連鎖が、経済産業省が描く「健康経営」の姿ですが、その推進に関する全社方針を明文化している企業は増加しているようです。SNSが普及した現在、労働環境やハラスメントが拡散されてイメージを落とす企業も見られます。確かに健康は自己責任ですが「従業員の健康に気を使う会社」というイメージは企業の価値をアップさせます。特に若い世代には大きなアピールです。そこを経営トップが意識し、戦略的に内外に向けメッセージする時代となりました。
〇健康経営と緑の関係
この「健康経営」に、私たちグリーン・ポケットが提案する「小さな森づくり」は非常に効果的だと考えています。植物は人の心を健康にするからです。
その根拠は、千葉大学との産学連携研究で論文発表した植物の力からです。3年間に渡る「オフィス緑化が勤務者に与える影響」の研究で、植物が働く人のメンタルヘルスに良い影響を与えることが明らかになりました。次の効果が立証されています。
1 働く人のパフォーマンスを改善する
植物があることで、働く人の怒りや不安といったマイナスの感情を静めます。心が落ち着くことで集中力増し、ミスが少なくなります。
2 働く人のストレスを軽減する
植物がオフィスを明るくすることで、働く人の心を和ませ、同僚との会話も増えます。仕事もコミュニケーションがとれるようになり、ストレスが軽減します。
3 働く人の想像力をアップする
研究結果では、植物があると「活気がでた」という数値データが良くなっています。特に企画職などクリエイティブな職種の人にその傾向が強く、新しい商品やアイデアが生まれるようになります。
これに加え、植物には室内の空気をきれいにする力もあります。室内には濃度が高くなると頭痛や眠気を引き起こすCO2やトルエン・キシレンといった有毒のVOCが発生しますが、植物は光合成を行う過程でそれらを吸収する力があります。
こうした植物の力を経営陣の皆様にはご理解の上、グリーン・ポケットのサービスを導入していただきたいと思います。「従業員の健康に気を使う会社」として、緑溢れるオフィスにしていることをアピールしてください。企業として、イメージだけではなく社会的評価も高まります。